講話 2 – 1

これらの講話はわたしが語ったままに記録されているので、わたしがこれまでに述べてきたことを思い出すのに役立ちます。語られた言葉をすべて記憶しておくのは難しいし、言葉の背後にある意味を心に伝えることも困難なことです。しかし注意深く聴くならば、理解することができるようになります。“わたし”の言葉は深遠であり、永遠の“真理”に満ちています。

講話 2 – 2

説明できない何かを心に伝える唯一の方法は、そのドアの鍵を与えることです。そうすればあなたたちは、自分でそのドアを開くことができるようになります。これが聖書にある「…そして天から声があった」という言葉の意味です。(マルコによる福音書1章11節、ルカによる福音書3章22節、ヨハネによる福音書12章28節)

講話 2 – 3

“天”とは場所のことではなく、神への意識(an awareness of God)です。あなたたちは何を意識していますか。しばらく振り返ってみなさい。自分のことしか意識していなかったり、眼や耳で見たり聞いたりしている外のことに意識が向いているのではないですか。それとも心を内に向け、 “内なる声”を意識していますか。この“内なる声”は、自分自身を啓示し、その偉大さを、その強大な力をあなたたちの生活の中で明かそうと待機しているのです。(「鍵」→講話7-57、13-87、14-54。「天」→講話2-3、2-10、2-20、2-50、2-91、5-22、5-24、7-22、7-63)

講話 2 – 4

前回ここに集ったとき、わたしは “無限なるもの”――すなわち“命”と“愛”は、あなたたちの感覚の理解をはるかに超えているということを明らかにしました。しかし、神は偉大で驚異的なだけでなく、同時にきわめて柔和で控えめな方であることをわたしは知っています。神はあらゆる空間を満たし、あらゆるものを創造されています。あなたたちがこのすべてに浸透している神の“命”を意識するようになると、それはあなたたちの魂の最奥かつ最高の熱望に対する答えとなります。なぜなら“愛”は“愛自身”を成就させるものだからです。

講話 2 – 5

この“愛”こそ世に存在する唯一の力であり、これを完全に把握すれば、もはや恐れるものは何もありません。“愛”は“無限なる御方”ご自身の“中心の泉”から湧き流れ、もっとも低きものからもっとも高きものにいたるすべてのものに“ご自身”を表現されています。それは“宇宙”に存在する鉱物から最高の天使に至るまで、現象化しているすべての階層を貫き、流れているのです。

講話 2 – 6

まず初めに“あなたは在る”、“永遠に在る”ということを徹底して学びなさい。あなたたちの現在の境遇は、霊的進歩のための機会です。あなたたちが今置かれている状況は、あなたたちにとって最も必要なものなのです。

講話 2 – 7

存在するものすべては“霊”であり、“霊”以外には何も存在しないという大いなる“真理”を学ぶようになるとき、あなたたちの目から“鱗が落ちる”のです。(使徒言行録9章18節)

講話 2 – 8

わたしはやむを得ず、あなたたちの言葉や表現方法を用いています。これらは“霊的真理”を伝えるにはまったく不適切です。しかし、あなたたちが内なる“霊”に自らを開くことによって、“わたし”が語っている言葉が真実であることを理解するでしょう。

講話 2 – 9

そのようにして、神とその子孫である人類に関する“偉大なる真理”を共に考えていきましょう。

講話 2 – 10

本当のあなたたちの自己自身は、外見や目に見える姿・形ではありません。あなたたちのパーソナリティ(自我・個性)も本当のあなたたちではありません。それは、あなたたちの“真我”からはかけ離れたものだからです。真のあなたたち自身は、“実在”の中に生きている“意識的存在”であり、“天の声”です。この内なる“天の声”に気づきなさい。そうすればあなたたちは、 “わたし”を知ることになります。(講話10-124、11-10、14-37)